千鳥ファンにおすすめ！『千鳥の白いピアノを山の頂上に運ぶDVD』レビュー【おすすめお笑い動画】

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【Amazonプライムビデオ『よしもとお笑いセレクト1』より】

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千鳥の白いピアノを山の頂上に運ぶDVD（配信用）

千鳥初の単独DVD

Amazonプライム・ビデオでは『よしもとセレクト』として、よしもと芸人の既発売のDVD110タイトルがプライム会員特典として無料で視聴できます。

今回はその中から、千鳥のDVD『千鳥の白いピアノを山の頂上に運ぶ』のレビューを書いてみたいと思います。

千鳥はその人気のわりにDVDの発売が少ない芸人です。テレビ埼玉の街ぶらバラエティ『いろはに千鳥』シリーズのDVDはありますが、千鳥単独でのオリジナルDVDは現在のところ、この『千鳥の白いピアノを山の頂上に運ぶ』のみとなっています。

前代未聞のロケ企画

お笑い芸人が初めてオリジナルDVDを出す場合、だいたいは単独ライブなど、ネタのDVDになるのが王道です。

千鳥の漫才の面白さは誰もが認めるところですし、これまでの集大成のようなベストの漫才ネタを集めたDVDも出来たはずですが、千鳥はそうしませんでした。

これについては千鳥の2人がインタビューで以下のように語っています。

ノブ「僕も最初にお話をもらった時、（DVDを）出すならそうやろうなと思ってたんです。やけど、こいつが急に……あれは会議で３時間くらい喋った頃ですかね？　ずっと黙っとった大悟が『白いピアノを山の頂上に運びゃあええじゃねぇか！』って叫んで。そこから、このDVDは始まりました（笑）」
大悟「何度も頭の中に“白いピアノを山の頂上に運びゃあええじゃねえか！”っていう言葉が浮かんでいたんですけど、言おうか言うまいかずっと悩んでたんです。その間も、みんなはネタのDVDを出そうっていう方向で話してたんで。でも思い切って言ってみたら言ってみたで、結局、実現したんで……まぁ、みんなの中にも白いピアノを山の頂上に運びたいっていう気持ちがあったってことでしょうね」
ノブ「いや、ないわ、そんな気持ちは！（笑）」
（出典：よしもとニュースセンター）

白いピアノ自体にはあまり意味はないようですが、あえて漫才ではなく、全編ロケという企画を初めてのDVDに選んだのもまた千鳥らしいと思います。

当時は年間200本ロケをし、時には一日8本撮りという過酷な状況にも関わらず、日本一面白いロケ芸人としての評価が定着してきた頃でした。

そのロケ芸人・千鳥の集大成とも言える、前代未聞のロケ企画のDVDです。

ミニコント満載、あの名シーンも。

ロケはまず、昼間の閑静な高級住宅地を千鳥が歩きながら、お金持ちの家を訪ね、ピアノがあるかどうか、あったら譲ってくれないかを交渉するところから始まります。

このあたりの、強引さは感じさせずに、相手に好印象を与えてすぐに家に上げてもらえるところまで話を進めていくのはやはり日本一のロケ芸人の腕前です。とくに大悟の、年配の方へのコミュニケーションの上手さはやはりいつ見ても感心します。

もちろん仕込みではありませんので、ピアノなんて貰えるわけがありません。

その後は中古ピアノのお店を回って激安品を見つけて購入し、白く色を塗り替え、地元の人や芸人仲間たちに声をかけて、一緒にピアノを山頂まで運ぶのを手伝ってくれる人を集めていきます。

バラエティ番組などで千鳥のロケの面白さを紹介するときによく使われる、ノブが港の反対側に人がいるのを見つけて「あそこに人がおるな」と言うと、大悟が「わし、ちょっと訊いてくるわ」と言って助走をつけてそのまま海に飛び込み、ノブが「どういうお笑い？」とツッコむ、あのよく見る名シーンもこのロケの中のワンシーンです。

他にも千鳥の真骨頂であるロケ中のミニコントが満載で、大悟がボケ倒し、ノブの大ツッコミが冴えわたります。