松っちゃんが坊主になり、浜ちゃんはTVドラマと映画『明日があるさ』の主演に。2人の名前が同時に長者番付に載った、ダウンタウンの第二次黄金時代。
毎週日曜深夜の看板番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで』で見せる週に一度の2人だけのフリートークはまさに伝説的。多くの人が笑いの頂点と評する面白さでした。
今回は視聴者から寄せられた質問にダウンタウンがアドリブでトークを膨らませていく「ハガキトーク」の傑作集を2000年代以降に絞って紹介させていただきます。
90年代のトーク集はこちらから
ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!00年代伝説のハガキトークまとめ
カブトムシのプライドをへし折る方法
浜田:(ハガキを読む)「カブトムシのプライドをへし折る方法を教えてください」
松本:そらいっぱいあるでしょうね。
浜田:そうですか。
松本:ええ。カブトムシはだいたいプライドが高いですからね。
浜田:ああそうなんや。
松本:そらそうですよ。なんかそらどっか自分は、別モンやと思ってますよ。「オレはちがう」って思てるし、雑誌の表紙撮るときでも絶対真ん中に来るやろなと思いますよ。もう、バミリのとこの真ん中に立ちますよ。絶対に。
浜田:(笑)言われんでも?
松本:言われんでも。
浜田:クワガタとは違うの。
松本:あんね、クワガタとはちょっとこう、アレ?って思うときも瞬間あるらしいですわ、やっぱりそこは。だからクワガタより遅れて入ろうとかやっぱり思うみたいですね。
浜田:(笑)
松本:「クワガタ入ったか?」って。
浜田:聞いといて。
松本:聞いといて、「入りました」って聞いたら、「ああ、おはよう」って。
浜田:(笑)まあそれぐらいプライド持ってると。そのプライドをへし折る方法を教えてあげてください。
松本:たとえば、カブトムシが仕事終わって。…仕事ってなんやねん(笑)
浜田:(笑)
松本:まあまあいいですわ、カブトムシが仕事終わって「おい、飲みに行くぞ」って。
浜田:みんな誘って。
松本:「テントウムシも来るかあ?」「いいっすか!」「おー、ええよ」って。
浜田:(笑)
松本:うわー飲め飲めってなるでしょ。ほんで「もうボチボチ」って。「すんません」って。それもツノを使ってこうしよりますからね(角と手で×をつくる)。「あー、ごちそうさまですー」みたいな感じになって。ほんで「ちょっと領収書」って言うでしょ。
浜田:はいはい。
松本:そん時に、店のやつが領収書パッと出したときに、宛名が「カナブン様」。
浜田:(笑)
松本:「気づいてなかったんや! 結構出てんのに!」
浜田:アホやこいつ(笑)
松本:それをカマキリに見られたりなんかしたら!(カマを振り回しながら)「アレぇ!アレレレレレ!」
浜田:もうええねん(笑)
ジャパネットたかたの社長
浜田:(ハガキを読む)「ジャパネットたかたのたかた社長と2泊3日で八ヶ岳に行ったことのある松本さんに質問です。その八ヶ岳で2日目の夜、たかた社長がものすごい寝言を言ったと聞きましたが、どのような寝言を言ったのですか、教えてください」
松本:ああ、言うてましたね。
浜田:いやそもそもあのおっさんと、なんで2泊3日で旅行行くって。なんのつながり、それ。
松本:あのね、おれの姉ちゃんの旦那の、弟にあたるんですよ。近っ(笑)
浜田:(笑)
松本:もっと遠く言わな(笑)
浜田:「それ赤の他人やがな!」って言いたかったのに(笑)
松本:遠くでもないし、なんか中途半端に近いしな。
浜田:(笑)
松本:姉ちゃんの旦那の、親父の弟の嫁さんの息子なんですよ。
浜田:いやわからん(笑)
松本:「嫁さんの息子」? 中学生ぐらいやんけ(笑)
浜田:ようわからん(笑)
松本:ちょっとそんなんがあってね。
浜田:知り合いね。へえ~。
松本:行きましたね。
浜田:2人で?
松本:2人で行きましたね。ようしゃべるんですよ。
浜田:訛っとるしな。
松本:訛っとるからねえ、新幹線でもうるさいですよ。「松本君、VEGAはねー! VEGAはいいですよー!」。
浜田:遊びに行くのに、おまえに営業かけてどないすんのや(笑)
松本:語尾に「VEGA」つけてましたからね。「お腹へったVEGA―」言うて。
浜田:アホか(笑)…寝言や、問題は。2泊3日で行って、2日目に寝言言うたんでしょ。
松本:ええ、言いましたね。
浜田:どんな寝言やったん。
松本:なんか、毒づいてましたね。
浜田:えっ、マジで。
松本:これ、オンエアしたらあかんのやないかなと思いますけど。
浜田:見た目とか、イメージは毒づく感じじゃないじゃない。
松本:寝言では言うてましたね。
浜田:マジで。
松本:ええ。「手数料ぐらい自分で払え」みたいなことを言ってましたね。
浜田:(笑)
松本:(揺り起こす動作をしながら)「社長! あきませんて、社長!」
浜田:それで売っとんねん、ジャパネットたかたは(笑)
松本:ものすごいムカついてるらしいけどね。普段はそういうとこありますね。
浜田:あ、そう。それはちょっとびっくりやなあ。
松本:普段はもう電化製品、蹴りまくってますからね。
浜田:なんで?
松本:嫌いらしいですね。職業病でしょうね。湯沸かしポットとか、ドゥーン!
浜田:アホや(笑)
松本:旅館入って「ダッダッダッダ、バーン!」
浜田:これなにやってんの?
松本:テレビ、バーンって蹴って。「社長!」「いいんだよ、松本君! VEGAじゃないだろう!」
翼の折れたエンジェル
浜田:(ハガキを読む)「先日、翼の折れたエンジェルを見かけたそうですが、いったいどこで見たんでしょうか」。
松本:あ、ペットショップです。
浜田:ペットショップで見たんですか。
松本:ペットショップで見ましたね。売ってましたよ。
浜田:あ、売り物なんですか。
松本:だから折れてるからでしょ。3万2千円ぐらいでしたね。
浜田:安っ。エンジェルなんやろ?
松本:でもまあまあ、しょうがないですよね。
浜田:治してから売ろうや、それやったら。痛がってるのに入れて売ったらあかんやないか。
松本:ウンコだらけですよ。
浜田:掃除しろや(笑)
カメを助けた話
浜田:(ハガキを読む)「17~8年前、ものすごいイジメに遭ってるカメを助けたことがあると聞きましたが、その後はどこに連れられて行ったんですか」
松本:あのイジメは酷かったですねえ。
浜田:……棒かなんかで殴ってたんでしょ?
松本:いやいやいや。そんなんだったら僕いちいち止めないですよ、忙しいんやから。
浜田:じゃ、まずどんなイジメだったんですか。
松本:いや、酷かったで。僕が見たときはもう、1回出されて、裏にして入れられてましたね。
浜田:え? あいつ、中どうなってるの?
松本:甲羅はちゃんとなってるのに(仰向けでもがく)、ええっ、うっそーん!
浜田:(笑)
松本:助けたりました。ビシーッ言うて。
浜田:そらそう。言うたらなあかん。
松本:そいでもう、帰らせてね。
浜田:それで、そっからやねん。その後どこへ連れられて行ったんですか?って。
松本:ああ。どこやと思います?
浜田:昔話やったら海の底や。
松本:竜宮城ですね。僕も竜宮城かな? と思ったんですよ。正直ニヤッとしてましたよ。
浜田:シメシメ、と。
松本:シメシメ、と思ってました。「あ、僕テレビあんま見ないんで」みたいな感じにしてましたけど。
浜田:ハハハハハ。
松本:「あんま知らないんすよ、こういうの」みたいな感じにしたいときってあるじゃないですか。
浜田:憎たらしいわぁ(笑)
松本:でもホンマは知ってましたよ、このパターンは竜宮城やな、っていうのは。知ってましたけど、全然知らーん顔してましたね。ちょっとパンツ見えてたんも知ってたけど、あえて隠しませんでしたよ。
浜田:なに言っとんねん、こいつ(笑)だからどこへ連れられて行ったんですか、カメに。
松本:びっくりしますよ。甲羅の中です。
浜田:入れへんやろ。
松本:入れるんですよ。
浜田:甲羅やで。
松本:甲羅に、ズルーッ入れられて。
浜田:どうなってんねん。
松本:ほとんど、その、カーテンですわね。
浜田:……。
松本:甲羅の中、やめようか?
浜田:おれはべつに…。え、嫌なん?
松本:嫌。
浜田:…助けたったんやろ。
松本:助けたった。
浜田:その後やがな、どこへ連れられて行ったんですかって。
松本:どこやと思います?
浜田:昔話で言うたら海や。
松本:竜宮城やな。違うんですよ。
浜田:マジで。
松本:もっと現実感がありましたね。
浜田:ホンマ。どこ連れてったの。
松本:あの、あれですよ。五反田の風俗です。
浜田:……。
松本:カメがやってるね。
浜田:ん?
松本:カメしか行けない風俗です、ほんとは。
浜田:おまえ行かれへんやん。
松本:ホンマはね。だから、そのカメを助けたことによって「来てください」ってことになって。
浜田:お礼や。
松本:「悶絶ウミガメコース」。
浜田:それやったの(笑)どんなプレイやの。
松本:こんな球をケツにグリグリー、グリグリー、入れられて。
浜田:ええやん、自分好きやんか。
松本:「もう無理ですー」「馬鹿言ってんじゃない、もう一個入るわよ!」
浜田:おまえの体験談やないか(笑)
松本:「浜、行けー!」言われて。恥ずかしいのに浜行って。
浜田:(笑)
松本:ポトポト、ポトポト(卵を産む)、ジワー(涙を流す)。
浜田:もうええわ。つながった(笑)悶絶ウミガメコースやろ(笑)
松本人志プロデュースの戦隊モノ
浜田:(ハガキを読む)「松本人志プロデュースの戦隊モノが来年の春ごろ公開予定だそうですが、まったく新しい視点で、かなり画期的な内容だと聞きました。どんな戦隊ものなのか、教えられる範囲で教えてもらえませんか」
松本:これ言っていいんですかね?
浜田:だいたいほら、5人のとかが多いやんか。
松本:はいはい。
浜田:ゴレンジャーから始まって。
松本:そうですね。
浜田:その辺もぜんぶ聞かして。
松本:えっと、31人です。
浜田:…だれを応援していいかわかれへんやん。5人やったらまだ、コレとか言えるけども。色カブったらあかんやん。
松本:赤が19人、あとはみんなもうバラバラです。
浜田:なんで赤だけそんな推すわけ?
松本:赤がリーダーなんですよ。
浜田:いや、だれがやねん(笑)その中のだれやねん。あかんわ、そんなの。
松本:いや、でも画期的なんですよ。まずなにが違うって、アウトドアではないんです。
浜田:ふつう外で戦うで(笑)
松本:インドアなんですよ。結局、部屋の中で全部片づけてしまうっていう。『ヒキコモラーV』みたいな。
浜田:なにをすんの、じゃあそのヒキコモラーVは。
松本:今はもうパソコンですわな。パソコンでワーッやっつけたりとか、メールで相手を苦しめたりとか。やることないやつはマンガ読んでますし。
浜田:(笑)
松本:おかんがメシ持ってきたら「じゃかあしゃーゴラァ!」。バタン! 愛はあるんですよ、愛は。地球平和を願ってるんですけど、おかんにはものすごいキツい。
浜田:アハハハハ。
松本:「開けるな言うてるやろ!」
浜田:ただの反抗期やん(笑)
松本:でもモニターでは「クッソー! 緑の地球を」って。
浜田:パソコンとかメールでなにをしてんねん。
松本:ハッカーですよ。
浜田:いや、犯罪やんかそんなん。
松本:悪いやつの携帯の料金をものすごく上げたりとか。
浜田:アハハハハハハ。
会心の一撃
浜田:(ハガキを読む)「松本さんは今までに3回ほど会心の一撃を出したことがあるそうですが、いつどこで会心の一撃を出したのでしょうか」
松本:行列のできるラーメン屋に並んでまして。
浜田:はい。
松本:僕の一個前で麺が終わったときですね。
浜田:「ああ今日はここまでなんですよ」と。
松本:言われたときに、僕が会心の一撃を出しました。
浜田:出したっていうのはどういう状況? 誰に対してとかあるわけ?
松本:それはラーメン屋の親父に対してですよ。
浜田:親父に対して。はいはいはい。
松本:「はい、ここまで! ごめんな」って言われたんですよ。そのときに、会心の一撃を出したんですよ。タッーンって。
浜田:え「タッーン」てどういうこと? いや再現してくださいよ、出したとき親父はどうなったの?
松本:「(驚いてよろよろしながら)か、会心の一撃やあ…!」
浜田:……。
松本:「あな恐ろしやあ」言うてましたね。
浜田:もうええかな。
松本:まだ2回ありますけど。
浜田:あっ、3回出したんや(笑)
松本:そうや。忘れてないで。
浜田:(面倒くさそうに)じゃ、あと2回は。
松本:おまえさあ、そんな言い方してたら、4回目が今日出るぜ。
浜田:(笑)いや、出してくれてもええよ。おれに出してくれ。見たいから。
松本:いや相方に会心の一撃を出すわけにもいかんがな。
浜田:おれ具体的に画が見えへんのよ、おまえの会心の一撃が。おまえはあと2回はいつどこで出したん。
松本:ちょっと古い話になりますけど、一番最初は小学校2年の時ですね。給食のおばはんに出しましたけど。
浜田:おばちゃんに、なんでやの。
松本:あのー、残ったやつを僕給食係やから持って行ったんですよ。ほな「えらいようさん残したねえ」みたいなこと言われたんですよ。
浜田:なるほど。
松本:でもこれ僕が残したわけじゃないですからね。クラスのみんなが残したものを僕がたまたま持って行っただけで。
浜田:はい。
松本:そん時にもうカッチーン来て。会心の一撃ドーン出したりましたよ。おばはん、ウウーワーッってなってましたよ。とりあえずもうガスの元切って。「引火が怖い」言うて。
浜田:…あと1回は。
松本:あれは出してやりましたね。暴力バーに行ったとき。
浜田:いくつの時?
松本:あれは19のですね。
浜田:ほんで?
松本:水割りを2杯飲んだんですよ。ほんなら50万て言われたんですよ。
浜田:ほう。
松本:そんな50万も払われへん、言うて。
浜田:そらそうや。
松本:言うたらえらいやつらが来ましたよ。錨マークつけたやつらが来ましたよ。で50万出せって言われて。しゃあないから、財布から会心の一撃を、出しましたよ。
浜田:………。
松本:さっきおろした会心の一撃を。
浜田:…………。ふーん。
松本:うんとー、ちょっと順を追って話してええかな。
浜田:なにをや。
松本:途中まで、すごい楽しかったやん。なんでこんな感じになるの?
浜田:(笑)
松本:ただね、ハガキが悪いと思いますよ。なんなんですか、会心の一撃って。
浜田:いやそれをずっと訊いとんねん、おれは。どんなんかが見えてこんねん、会心の一撃が、結局。おっさんとおばはんのリアクションだけやんか。挙句の果てに財布から出したとかぬかしやがったから、もうそこでみんながフワーッとどっかいってもうて。さっきまで食いついてたのに、財布から出した言うたらフワーッと。
松本:そうか。僕が描いている会心の一撃と、みんなが描いている会心の一撃がちょっと違うかったんや。
浜田:違う、違う。なんかやんのかなとか思うがな。
松本:拳法的なもの?
浜田:はいはいはいはい。
松本:会心の一撃っていうのはどういうもんなのか。こういうね、お餅状のね、まわりがゴマだらけなんですよ。
浜田:持ってないでしょ。今できないでしょ。
松本:持ってます、田島が持ってます。だって舞台で会心の一撃出すと思ってなかったから、いつも田島に預けてるんです。
浜田:じゃあやってもうてもいいですか。
客席:(拍手)
松本:ああ、そりゃ全然いいですよ。
浜田:たぶん、この話のあいだにはゴマ団子買いに行けないと思うんですよ。
松本:ゴマ団子じゃない! なんやその名称! 会心の一撃や!
浜田:会心の一撃ね、すんません(笑)あ、田島おるで、ここに。
松本:田島―っ。(田島マネージャーが出てくる)もうこんだけ言うとるんやからしゃあない、会心の一撃出せ。
田島:……(困惑)
浜田:笑てるで(笑)
田島:……………。
松本:おまえ、また食べたなー!
宇宙人に連れ去られた松っちゃん
浜田:(ハガキを読む)「今までに18回宇宙人に連れ去られたことがある松本さんに質問です。13回目のときがいちばん印象深いと言ってるそうですが、それはどうしてですか」
松本:あー。はいはいはい。めちゃめちゃ連れ去られましたね。ほとんど連続でですよ。
浜田:18回? 連続ってどういうこと?
松本:3時間しか空いてない時もありましたね。
浜田:1回戻ってきて?
松本:ビデオ1本見て終わりでしたもん。『ゴッドファーザー』1本見たら、見終わった頃にはまた次や。
浜田:(笑)
松本:「勘弁してくれよ、じゃなんで帰したんや!」
浜田:そやな、3時間ぐらいやったらな(笑)どうやって連れ去られたの。
松本:まあ、いちばんオーソドックスな、みなさん知ってるのは、UFOがやって来ましてね、こう光浴びせられて、ほんでフワーッと吸い上げられる、あのパターンもありましたね。
浜田:あ、それはどっか歩いてて。
松本:ええ。あれ見てたら楽に連れ去られてるように見えるでしょうけど、けっこう大変なんですよ、あれ。
浜田:ん? スーッと上がっていってるやん。
松本:めっちゃここ(股の付け根)が痛いんです。
浜田:いや、ハーネス付けてるんやないんやから(笑)
松本:いやいやいや、アホか! おまえな、光がバーッなってあんなもんでホンマに上がると思うか? 宇宙人が来てこんなんガーッ付けられるんですよ! カチャッ、カチ、カチって。こんなんなるんですよ。「痛い痛い痛い痛い! ここにスポンジ的なものを! ここにスポンジ的なものを!」
浜田:(笑)
松本:ほんまに。
浜田:ほんで上行くわね。どないなっとんねん、中は。
松本:中はもうなんて言うんですかね、末広がりというかね。
浜田:バカかおまえは(笑) 広いんや。
松本:広いんです。いろいろありますね、それは。
浜田:ああ、そう。どこへ連れていかれるの、最初は。
松本:あのー、和室。
浜田:ていうか、ごめんその、ハーネス付けに来るやつとか上におるやつとか、宇宙人てどんな感じなの?
松本:付けに来るやつは基本的に作業服風のものを着てるね。
浜田:うん。このへん(顔)はどんな感じなの。
松本:ブヨブヨ。
浜田:ブヨブヨ? え? ブタってこと?
松本:いえいえ、なんかブヨブヨやねん。
浜田:何色?
松本:えーっと、藍色。
浜田:で、上行ったら、ブヨブヨがいっぱいおんねん。
松本:ブヨブヨがいっぱいいますね。「ブヨブヨのうちは笑てられるけど」って言いますね。
浜田:いや、言葉わかるの?
松本:脳に訴えかけてくるからね。
浜田:ああ、なるほど。
松本:「ブヨブヨのうちに言うこと聞いとけよ」って言われますね。「カチカチなったときは、知らんで」って。
浜田:あ、ちょっと脅しや。
松本:これはもう脅しですね。
浜田:ほんで言うこと聞いたんや。
松本:言うこと聞かんとね。ほんで「服脱げ」ってなるんですよ。
浜田:ああ、まずは。
松本:なんか脱衣カゴ的なもの用意されて。
浜田:ほう。
松本:意外と小っちゃいんです、脱衣カゴが。「これ入るかなあ」っていう。「けっこう着込んでますけどこれ入ります?」って言うたらもう、ちょっとカチカチになりかけたんで、「ああ、いいっすわ」って。
浜田:そんなことぐらいで怒らんでもええやん。
松本:すぐキレるんだよね、あいつらって。怖いで。
浜田:服脱ぐってことは、素っ裸?
松本:素っ裸になりましたね。
浜田:うん、ほんで?
松本:恥ずかしいことをいっぱいされましたね。
浜田:ああ、そう。それはなに、調べてるっていうことかな、カラダをいろいろ。
松本:そうなんでしょうね。ええ。
浜田:痛いことされた?
松本:痛いこといっぱいされましたね。
浜田:どんなこと?
松本:あのー、こたつの足的なものをケツにグリグリグリグリーやられて。
浜田:え? なんでそんなことするの。
松本:それはね、なんかフザけてたみたい。
浜田:どついたったらええやないか(笑)
松本:最初はそれもちゃんと検査なんや思てね。グリグリグリーやられてウーっ我慢してたら大人みたいな人が「コラーッ!」言うたら、ウワーッ逃げてって。
浜田:(笑)
松本:子供やったんですよ。わかれへんもん、どれが子供でどれが大人か。
浜田:ああ、そうか。
松本:べつにあいつら大っきいから大人、小っちゃいから子供じゃないんです。体のサイズはいっしょなんでね。
浜田:あ、そうなの。
松本:そうなんですよ。ホンマ腹立ちましたね、あれは。
浜田:全部調べたら、帰してくれんの。
松本:まあまあ、「一旦帰れ」っていうことで、なんかこんなスタンプカード貰って、ボン、最初やからって2個押してくれましたね。24まであるから「かかるなあー」って思ったんですけどね。
浜田:行く気やん(笑)
松本:行く気はないけど、またハーネス付けられて「痛い痛い痛い痛い」ってまた行くねんで。ここ(股の付け根)が赤―っなるやん。ほんで上で外されたときに「君、ここなんで赤いねん?」って。「おまえらがやったからやないか!」。これをずっと言いましたね。
浜田:18回。
松本:いっつもこれやもん。
浜田:じゃああなた24回のスタンプは満タンにはなってないじゃないですか。18回しか行ってない。
松本:そうなんですよ。だから大学ノートと鉛筆くれましたよ。10回過ぎた時点で。
浜田:アホやこいつ(笑)
松本:20回行ったら、CDウォークマンなんですよ。
浜田:今どき?
松本:そうなの。
猪木のアゴの中は
浜田:(ハガキを読む)「アントニオ猪木のアゴの中にはなにが入っているんですか」
松本:これまたオーソドックスというか、真っ向勝負ですね。
浜田:真っ向勝負です。
松本:何が入ってるっていうか、あれは、ハリボテなんですよ。カパッと入れてるだけなんですよ。
浜田:作りもん!?
松本:作りもん。それで、あれをカパッと取ると、キャスターみたいのが付いてるんですよ。
浜田:うん。ほんで?
松本:だから猪木の足持ったらそのままこうですよ(一輪車を押すように)。
浜田:……。
松本:猪木が「怖い怖い怖い怖い、ここガリガリっていく」
浜田:いや、そらな、絵を浮かべたらオモロいで(笑)なんの意味があるの、アゴにキャスター付いてる意味。
松本:(笑)猪木ぐらいになるとあんま歩きたないんですよ。
浜田:そっちのがしんどいと思うけどなあ(笑)
松本:なんでですの。藤田とかが持つんですよ。
浜田:いや誰が持ってもええけどやなあ。それやれへんときに隠したいからアゴに嵌めてんの。
松本:そうそう、そいで道が広いときはいいですよ。藤田もこう曲がれますし。
浜田:(笑)
松本:道が狭いときこう曲がったら、一回ここガリガリっていったことあるんですよ。「もうあれだけはかんべんしてくれ」っていうことで、最近藤田は一回前出て、こう下がって、こう曲がるんです。ほな猪木も「藤田、おまえなかなかやるじゃねえか」って。
浜田:ああ、そりゃよくわかりました。
松本:1回頬杖ついたとき、ブリーーーンってなったからね。「うーんその場合は…」ブリーーーンって。(キャスターが)シャーーーーーー。
浜田:(笑)
松本:みんな笑いこらえるの必死やったそうですよ。
浜田:まあそない笑われへんもんな。
松本:のれんが巻きついたりしましたからね。シャーーーーなって、「じゃ帰るからなあ」って出ようとしたらクルクルクルクル(笑)
浜田:(笑)
ドラキュラの怖いもの
浜田:(ハガキを読む)「ドラキュラは、十字架をなにと見間違えてあんなにビビってるんですか?」
松本:ああ、嫁はんですよね。
浜田:(笑)
松本:アホやからね、嫁はんや思とるんですよ。もうビクビクなんですよ。
浜田:そんな怖いねん。
松本:ごっつい嫁はんが怖いんですって。
浜田:ドラキュラは?
松本:ドラキュラの嫁はんはホンマに気ぃ強いらしいですね。もう流し台ひっくり返したらしいですよ。
浜田:なんでやねん(笑)
松本:なんぼメシ作ってても、ドーン!ってひっくり返すらしいですよ。さっきまで「今日あなた、そうめんよ」言うてたのに、ドーン!「もう、やめや!」って言うらしいですよ。
浜田:それ十字架と見間違えるの? ワー出されたら嫁はんやと思うの?
松本:「ウワーーッ! ヨシテー!」、「ヨシテ」ちゃうわ(笑)「ヨシコー!」
浜田:ちゃんと喋れやもう(笑)ちがう笑いが起きとるがな(笑)でもさ、ニンニクも嫌なんでしょ?
松本:ニンニクも嫌ですよ。
浜田:あれはなんなん。ニンニクはなんで嫌なの。
松本:それはまたおいおい言うがな。
浜田:ああすいません、先生(笑)
松本:光が嫌いなんも、朝帰りとかかってるからですよ。
浜田:ああ、はい。
松本:「もう、朝になってもうたー! ミツコに怒られるー!」
浜田:今度はミツコか(笑)
松本:ヨシコが言いにくかった(笑)
浜田:光は朝帰りね。じゃあニンニクは?
松本:それは、単純に嫌いなんですよ。ちょっと苦手なんですよ。
浜田:(笑)
松本:だからニンニク、パッて出してもそんな怖がらないですよ。(鼻をおさえて)ウッって思うぐらいで。でも十字架はウワーッなりますからね。
浜田:十字架はなるやろ、嫁はんと思てんのやから。
松本:そうそう。ほんであの聖水は嫁はんの小便やと思とるからね。
浜田:そんなもんドラキュラやなかっても嫌やわ(笑)
松本:嫁の牙、こんなんですよ。サーベルタイガーみたいな牙しとる。
浜田:なにを言っとんねん(笑)
松本:嫁にガブーッいかれてごらんなさい、そんなもん…。
浜田:まあでもなにもなれへんやん。ドラキュラ同士だから。
松本:いやなりますよ、そりゃ。嫁にガブーッいかれたら。
浜田:死にはしないでしょ?
松本:死にはしないですけど、嫁になりますよね。
浜田:なったらええやん、もう(笑)
松本:いやでも全部がドラキュラの嫁になってまうと、ドラキュラが絶えてしまうじゃないですか。それが一番怖い、っちゅうねん。
松本焼き
浜田:(ハガキを読む)「お好み焼きには広島焼き、大阪焼きなどがありますが、その昔、まつもと家オリジナルの松本焼きがあると聞きました。どんな焼きなんですか」。
松本:これね、出来れば作ってあげたいんですけどね。
浜田:松本焼き? そうなんですか。
松本:はい。ちょっと急なんで今日はないでしょ。
浜田:あ、じゃあ材料を教えてくださいよ。
松本:いや、材料は基本的に全部いっしょなんですよ。
浜田:お好み焼きと?
松本:はい。
浜田:なにが違うの? 普通のお好み焼きと松本焼きは。
松本:なにがプラスアルファされてるの? ってついつい思ってしまうでしょ?
浜田:はいはい。
松本:違うんですよ。
浜田:どういうこと?
松本:本来、絶対なかったらあかんものを、あえて使わずにおいしいものを作ろうっていうのが、松本焼きの極意なんですよ。
浜田:なるほどね。具のなにかがないってこと?
松本:あのね、はっきり言いますとね。カセットコンロがないんですよ。
浜田:……。
松本:鉄板を直に畳の上に置きましてね。カッカッカッカッカッ(材料をかき混ぜる)、ジューッ。
浜田:いや「ジューッ」なんてなれへんでしょ。火ないから。
松本:それで、ひっくり返すんですよ。
浜田:いや、ひっくり返されへんもん。
松本:家族全員粉だらけですよ。びちゃびちゃやから。
浜田:(笑)
松本:それでもう、(お好み焼きを切って)ハー、フー、ハー。
浜田:いや、熱ないって。
松本:次の日、(お腹を押さえて)痛い痛い痛い。
浜田:そら、そうなるわ。生で食うからや。
ハットトリック
浜田:(ハガキを読む)「サッカーのハットトリックとはどういう意味ですか」
松本:知らん。
浜田:……あなたは知らんことないでしょう。
松本:これ以外のことは全部知ってる。これだけは知らん。『ガキの使い』何年やってきたか覚えてませんけど、今まで全部答えてきました! これだけはまったく知らん!
浜田:(笑)
松本:(深々と頭を下げて)教えてください!
日本人が一生のあいだに一番使う言葉ランキング
浜田:(ハガキを読む)「日本あいさつ学会名誉会長の松本さんに質問です。日本人が一生の間に一番使う言葉は『すいません』だそうですが、14番目に使う言葉はなんですか」
松本:これはね、全部ランキング出てますからね。
浜田:あ、そうですか。
松本:はい。
浜田:へえー。
松本:これね、「すいません」ていうのが1位になったこともね、日本人のいいところでもあり、哀しいところでもあるような気がしますね。
浜田:あー、なるほど。その14番目を教えてあげてください。
松本:えー、14番目だけでいいですか?
浜田:できたらその間を教えてくれるんやったら教えてくれたほうが。
松本:そりゃ教えますよ。2位が、「これのMないの?」です。
浜田:…。1位が「すいません」だろ? 2位がもう「これのMないの?」になるの? ふつう「すいません」あったら、たとえば「こんにちは」でもええやんか。
松本:意外と言ってるんですよ。
浜田:「お元気ですか」とか。
松本:「お元気ですか」は3位ですね。
浜田:「すいません」と「お元気ですか」のあいだが「これのMないの?」なん。
松本:人間て自分が言ったことって意外と覚えてないんですよ。
浜田:ああ。
松本:でも考えてみてください、年間「これのMないの?」何回言うてるか。
浜田:そうかなあ(笑)
松本:めちゃめちゃ言うてます。
浜田:4位は?
松本:4位はわりと普通ですよ。「小っちゃいなあ」。
浜田:…5位とかは。
松本:5位ですか? 「決定打に欠けるなあ」
浜田:(笑)ほんまかあ? じゃええわ、ぐーっと下がって、10位ぐらい教えてよ。
松本:10位は「ニーハオ」ですよ。
浜田:いやいや「日本人が」って言うてるやん。
松本:意外と言うてるんですって「ニーハオ」って。自分で気づいてないだけで。
浜田:じゃ11、12、13教えて。
松本:11位は「あっはっはっはっはっ」。
浜田:「あいさつ学会」って言うてるやないか(笑)なんや「あっはっはっはっはっ」って。
松本:言うやろ! おまえ年間何回言うてんねん。「あっはっはっはっはっ」って。
浜田:12、13教えて。
松本:ものすごく駆け足でいくんですねえ。
浜田:あたりまえやがなそんなもん。
松本:13位は、「まだ動いてる?」
浜田:(笑)いよいよ14位を。
松本:14位いきますか?
浜田:そら聞かんとさあ。
松本:14位はねえ、「温帯低気圧に変わったなあ」。……(ウケなかったので)これがー、29位かな。
浜田:(笑)せやろー? 間違うたで、たぶん。
松本:どんどん変わってますから、時代の流れで。
浜田:あっ、12位言うてないわ。じゃあ12位言うてくれる?
松本:12位が「いよいよ毒が回ってきたぜ」。
浜田:おまえ、なにをやってんそれ。だれが言うの、それを。限られるやろ、それ言うやつ。
松本:(笑)
浜田:ついでやから6、7、8、9も埋めよか。
松本:ああ、いいですよ。
浜田:言うて。
松本:6があれですわ、「カメルーン遅いなあ」。
浜田:7なんやった?
松本:7があの、「細麺で」です。「あっ、やっぱ太麺!」
浜田:それが14位じゃないの?
松本:これが14位です! そうですよ、ええこと言うわ! 7が「細麺で!」なんですよ、ほんで14が「あっ、やっぱ太麺!」
浜田:(笑)8、9が残っとんねん。
松本:残ってます。
浜田:埋めてえや、もう、気持ち悪いから。8位はなに?
松本:「錦野!」。
浜田:……。
松本:「錦野! おまえや!」ですよ。
浜田:はい、9位は。
松本:「わあっ!」(顔に飛んできた虫を払うような仕草)
浜田:(笑)
松本:いいでしょ(笑)
浜田:はい、わかりました。
松本:終わった?
浜田:終わったよ、全部埋まりました。
松本:「錦野」がスベったみたいな感じになったのが、ものすごい腹立つ。
浜田:アハハハハハハ。
松本:絶対悪くない。ここらでぼちぼち名前出てくんのアリやろ。
浜田:アハハハハハハハ。…じゃあ帰りましょうか。
松本:あ、それ79位です。
浜田:えっ。
松本:「ホンマにDカップかあ?」の次です。
浜田:ええわ、もう(笑)
引用元:『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで』
ゴリラの変な習性
浜田:(ハガキを読む)「先日捨てゴリラを拾ったそうですが、ゴリラを飼い始めてわかったゴリラの変な習性があったらぜひ教えてください」
松本:拾ったというよりは、預かったんですけどね。
浜田:どれぐらいの大きさのゴリラ?
松本:大きさ言われても、どっからどこまでが大きさと言えるのか…
浜田:いや、違うがな、こんなもんやとか。
松本:ああ、だいたい守衛のオッサンぐらいです。
浜田:…ちょっと呼んできて! 目安がわかれへん、目安が。
松本:ここの守衛のおっさんとは言うてへんがな。だいたいみんなの思い描いてる守衛のオッサンぐらいや。まあまあ、人間サイズですよね。
浜田:でかっ。誰から預かったん?
松本:親ゴリラです。
浜田:……。
松本:親だと思いますよ。断定は出来へんけどね。そいつより大きいやつに「お願いします」って言われたから。あれは親なんでしょ。
浜田:「ゴリラの変な習性があったら教えてください」。
松本:まずね、こたつをすぐ切りますよ。
浜田:……それオモロいなぁ(笑)
松本:なんか寒いなあ思たら、またおまえか!(笑)
浜田:ムカつくなあ(笑)
松本:で、今だにあの冷蔵庫の「ブウン」っていう音で、絶対見ますね。
浜田:そら、ゴリラやなかったって見るやろ(笑)
松本:この2点だけはずっと変わらん。あとはまあウンコする場所は覚えたり。ゴリラは面白いですね、犬やあんなんとはやっぱり違いますもんね。
浜田:そんなん、人間とあんまり変わらへんのやからババかってトイレでやらせたらええんちゃうの?
松本:あ、ウンコですか、ウンコはねえ、やっぱり流れないんですよ。ものすごいので。ホンマにフタが閉まれへん。
浜田:そんなババこくわけないがな。
松本:もんのすごいんですよ。ほんでフタ閉めやがったから、フタ開けたらフタに付いてんねん!
浜田:……。
松本:それぐらいなんですよ。グラスもね、よう見よるんですよ。
浜田:なんでやろ(笑)
松本:「洗てんねん、洗たでそれ!」言うてんねんけど。ずっと見よるんです(笑)
相方への想い
浜田:(ハガキを読む)「最近松本さんは動物占いに対抗して果物占いを編み出されたそうですが、相方の浜田さんは果物に例えると何で、どんな特徴・性質があるのですか」
松本:じゃああなた、好きな果物なんなんですか?
浜田:そうやねえ。梨…、イチゴ…
松本:うわっ、気持ち悪っ。
浜田:桃。
松本:あ、そう。梨・イチゴ・桃ですか。で、血液型はなんなんですか?
浜田:A型。
松本:へぇ~。そんなふうには見えへんけどねえ。
浜田:マジっすか! どういうことがわかったんですか?
松本:あのー、いろんなことがわかりましたね。そして5月生まれですよね?
浜田:はい、5月生まれです。
松本:そのデータを、いま僕の頭の中に放り込むと、僕の口から、答えが出ます。
浜田:もう放り込んだでしょ? じゃあ答えを。
松本:じゃあ3千円。
浜田:なんで金取るの? お願いしますよ。わかったんでしょ?
松本:わかった言うとるがな!
浜田:早く言ってください。
松本:なにをやねん! おれのを訊けや、その前に!
浜田:ええ!?
松本:おれの果物を訊けや!
浜田:おれのほうなんも解決してないやん。
松本:アレか、ダウンタウンは松本が浜田にしか興味ないんかい!
浜田:(笑)
松本:おまえ、なんでおれに興味持てへんねん! それがおれは腹立ってんねん!
浜田:ちがうがな(笑)ちょっと待って!
松本:なんや、片思いかい!
浜田:(笑)
松本:お笑い片思いかい! ボケ!!
浜田:聞けって(笑)
松本:それでおれがおまえのこと言うてそれで終わりかい!!
浜田:聞けや!
松本:それで「お疲れ様でした」かい!!
浜田:しつこい!(笑)
松本:それでおれはスーツを脱ぐかい!!
浜田:ちがうがな、果物占いちゅうのはね、誰も知らないんですよ。だから君が答えださんと、おれが君のこと訊いたってどうやって答えだせんの。
松本:ほんなら知りたいんか知りたないんか言えや!
浜田:なにをや?
松本:おれのことをやんけ!
浜田:(笑)
松本:おれのことを好きなのか嫌いなのか! 抱きたいんかい! じゃあ。
浜田:「じゃあ」ってなんやねん(笑)
童謡のタイトル
浜田:(ハガキを読む)「松本さんは童謡のタイトルをすべて知ってるそうですが、今から挙げる童謡のタイトルをすべて当ててみてください」
松本:簡単なことじゃないですか。
浜田:♪カ~ラ~ス~、なぜ鳴くの~、カラスはやーまーに~
松本:これは『なぜ』ですね。
浜田:(笑)
松本:細かく言えば『なぜ…Forever』。
浜田:なんでや(笑)
松本:ホンマやっちゅうねん!
浜田:ちがうわ!
松本:おれ聞いたもん。
浜田:誰にやねん。
松本:幼稚園の先生に。「『なぜ…Forever』いきまーす!」
浜田:これは『七つの子』ですよ。
松本:ちがうちがう。調べたらええがな。もし間違ってたらなんでもしたるわ、アホ。
浜田:(スタッフに)調べてー。調べてや。
松本:なんでもはせえへんけどもやな(笑)まあまあちょうどいいぐらいのことやったらするがな。
浜田:次行くで。♪うーさーぎおーいし、かーのやま~。これなんちゅう歌?
松本:『愛人…Forever』(笑)
海底3千メートルの世界
浜田:(ハガキを読む)「深海にはまだ確認されていない生物がたくさんいると聞きますが、この前まで素潜りで海底3千メートルのところを漂っていた松本さんはどんな生き物と出会ったのか教えてください。
松本:あのー、浅いところには魚もいますけど、もっと下へ行くと、「深海人」がいますね。
浜田:えっ、どんな人?
松本:あ、人間とほとんど近いですけど、やや半透明です。
浜田:やや半透明?
松本:基本的にはみんな苦しそうですけどね。
浜田:はい? 苦しそう? 住んでるんでしょ?
松本:でもやっぱり苦しいんですって。息がでけへんから(笑)
浜田:(笑)
松本:ふつうにサラリーマンもいますし。深海人のね。
浜田:たまには上がって息吸いよんのか?
松本:そうですよ。苦しいですもん。3千メートルですよ。
浜田:まあそやろな。
松本:サラリーマンもいますし、学生もいますけど、息がでけへんていうことは、苦しいんですよ。
浜田:それおかしいやろ(笑)そこに住んでんねやろ?
松本:だから朝バス停で待ってる深海人のサラリーマンも、苦しそうにしてますよ。あいつらにとって土日は、息をするために上にあがるんです。月火水木金は結構苦しい。
浜田:あ、でも結構持つんや。
松本:もう金曜日ぐらいはたまらんらしいけどね(笑)
浜田:(笑)
松本:ごっつい上あがりたい(笑)「たまらん!」言うてました。「家族の会話がない」って。
浜田:なんで我慢せなあかんねん、海の底で(笑)
松本:迷惑をかけたくないっていうのもありますよ。われわれが上がると人口が増えるしっていうことで。だからすごいいい人たちですよ。鉄ゲタ履いて。
浜田:なんでや。
松本:だから上がれへんようにしてるんです。ゴーン。ゴーン。ゴーンて歩いてますから。
浜田:アホや(笑)
松本:たまに死ぬやつもやっぱりいるわけですよ。木曜日ぐらいで耐えられへんようになって。ゲタの鼻緒をピッと自分で離すやつが出てくるわけです(笑)
浜田:金曜日までは我慢せなあかんねや、苦しかっても。その前に出たらあかんねや。そりゃあ死人いっぱい出て来るで。
松本:なにがアフター5やねん、いう話ですよ。「なんにも楽しない」言うてましたよ。なに食べてもボロボロなるし。なにがいちばんしたいっていうたら、「汁気のもんが食べたい」って言うてましたね。
浜田:水の中やからな。
松本:水の中やから、そら大変だと思いますよ。しょうがないですよ、そこで生まれたんですからね。ひとつ違うと言えば、足の親指と人差し指が異常に発達してますね。鉄ゲタの鼻緒をぐーっと掴んでるからね。
浜田:べつに離して上がって行ってもええんちゃうの?
松本:「なんでゲタにすんねん?」ておれ言うたんですよ。「ゲタじゃなくて重いブーツにしたらええやん」て。
浜田:そやな。
松本:ほんなら「その発想はなかったわぁ」って(笑)
浜田:深海人には(笑)
ボンバイエの使い方
浜田:(ハガキを読む)「言葉遣いにはいつも気を配っている松本さんに質問です。”ボンバイエ”の日常会話での使い方を教えてください」。なんやボンバイエの使いかたって。
松本:「猪木ボンバイエ」って言いますよね。
浜田:ああ。
松本:あれ、意味わかってない人が実は多いんですよ。
浜田:わからん。なんやのボンバイエって? 教えてよ。
松本:「猪木、ボンバイエ! 猪木、ボンバイエ!」ですよ(笑)
浜田:言うのも恥ずかしいやんか(笑)
松本:全っ然恥ずかしくないですよ、なにを言うてるんですか。
浜田:「猪木ボンバイエ」て。
松本:日常で使うこともありますよね。
浜田:どういうときに使うのボンバイエって?
松本:たとえばどこ行きます?
浜田:え?
松本:あなたと2人でどこ行きます、今日は? どこへ行ったテイにします?
浜田:…ほなまあ、遊園地でもええわ。
松本:あ、遊園地いきましょう。遊園地でもいっぱい使うとこあるから。
浜田:あ、マジですか。
松本:ええ。じゃあ、たとえばなに乗りたい?
浜田:なに乗りたいって…ほな、ジェットコースターで。
松本:ジェットコースター乗りに行こ。「ジェットコースターどこにあんのかなあ」とこう思いますよね?
浜田:はあ。
松本:(係員に声をかける様子で)「ボンバイエ?」
浜田:それは「すいませーん?」でええやん。
松本:「あ、こっちですか。ボンバイエ」
浜田:「すいません」のほうがええやん(笑)
松本:なんとでも使えるんですよ、それはね。
浜田:意味は別にないの? 今の使い方でいったらおれらでいうと「ちょっとすいませーん」。
松本:あ、「すいませーん」に近いですかね。「イノキ!すいません!」(笑)
浜田:なんでやねん。猪木が「すいませーん」言いながら入場してくるの?? 意味わかれへん。日常ではその遊園地以外ではどう使うの?
松本:たとえば「だいぶ寒なってきたねえ」「ボンバイエー」。
浜田:は?? なんで濁点が付いたの? 「ホンマやねえ」でええがな。
松本:(笑)「今日はええ天気やねえ」「ボンバイエー」。
浜田:そんな使い方おかしいやん。
松本:「何階ですか?」「5階です、ボンバイエ」。
浜田:そっちはわかるわ。「すいませーん」やろ。「ええ天気やねえ」はわかれへん。そんな使い方おかしいわ。
松本:なんで? 全然おかしないよ。喫茶店行ったって「ボンバイエー?」。
浜田:それはわかる。
松本:「アイスコーヒー」
浜田:はいはい。
松本:「タバコあります? スーパーライトなんですけど。ボンバイエー」。
浜田:それはわかるわかる。「すんませーん」て。
松本:「コーヒー安かったなあ」「ボンバイエー」(笑)
浜田:それはおかしい! それがおかしい。「ホンマやねえ」でええやん。
松本:なんでやねん。母親とかもよう使いますね。遅うまで電気つけて起きてたら、ガラッ「ボンバイエ!」。
浜田:(笑)
松本:「アホかあんたは! ボンバイエ!!」
浜田:もうわからん(笑)
松本:「(怒られて布団に入りながら)ボンバイエー」
浜田:それはわかる(笑)おまえの最後のはわかんねん。オカンがわからん。
松本:「何時まで起きてんのよ! ボンバイエ!!」。「うちのオカンうるさいやろ?」「ボンバイエー」
浜田:(笑)
恐怖のヤマンバ
浜田:(ハガキを読む)ヤマンバに捕まったときの逃げ方を教えてください。
松本:はいはい。怖いですよ、ヤマンバは。
浜田:あ、そう。どこで会ったんですか?
松本:あのー、八甲田ですよ。
浜田:ああ、そう。山で。
松本:凄かったですよ。
浜田:なにが?
松本:ヤマンバ。ていうかもう、駅前で捕まったんですよ。もう切符渡したとたんにこうや(浜田をヘッドロックする)。「早っ」て言いましたもん(笑)
浜田:なにが早いねん。わかってたんか。
松本:ふつうはね、もう少し山道歩いてから出て来るかなと。早かったですね、ホンマに。「ちょっと切符まだ渡してへんから待って!」って言いましたもん。
浜田:待ってくれた?(笑)
松本:ヤマンバが首つかんできて「おーい。マツモトォ」。ごっつ酒臭かったですけどね。
浜田:(笑)
松本:もう、かなんなあ思て(笑)
浜田:なんや言うてんの?
松本:最初は「写真撮ってくれ」みたいなこと言うから。でも「ごめんなさい、1人撮ったらね、キリないから」(笑)
浜田:(笑)
松本:「いつも見たってんのになぁ」て。「ディーエックス見てるで、ディーエックス」。
浜田:間違うてるやん。
松本:ちょっと間違うてんねん1
浜田:それ、おばちゃんちゃうの?
松本:(笑)いやいや、ヤマンバですよ。「ああ、ありがとうございます」言うて。「出そかなー、ハガキ」。
浜田:よう言うねん。
松本:「おう、泊まって行けや!」。口癖がね、「嫌がんなや!」。
浜田:(笑)
松本:「いや僕、明日仕事で、今日中に帰らんとアカンのです」「嫌がんなや!」そん時首をグッてやられんのがごっつ痛いんですよ。
浜田:つねにこう(ヘッドロック)されてんのや(笑)
松本:そう、ずっとこうなんですよ。「うちの小屋来て、おじや食っていけや!」「いやそんな腹減ってないんで」「嫌がんなや!」。
浜田:それから逃げるのは大変や。
松本:大変ですよ、ホンマに。絶対、包丁離せへんからね。
浜田:これは聞きたいね、どうやって逃げたん?
松本:とりあえず泊まろういうことになったんですよ。だって逃げられへんでしょ。
浜田:そらそうや。
松本:パジャマ着い、言うて。臭いんですよ、そのパジャマも。いつ洗たのかわからんようなパジャマやし、なんかご飯ついてたりするんですよ。ちょっとケチャップついてたりとか。
浜田:はいはい。でも着なしゃあないわな。
松本:「ええっ、ちょっと…」言うたら「嫌がんなや!」
浜田:…どこのオッサンなの?
松本:(笑)ヤマンバや、言うてんねん。ごっつかったですね、ホンマにあれは。
浜田:ほんで?
松本:みなさんご存知のアレですわ。寝てたら「シャーッ、シャーツ」。
浜田:包丁研いどんねん。
松本:ごっつ怖い。どうしょうどうしょう、寝られへんやんか。
浜田:そらそうや。
松本:ほんならパーン障子開けて入ってきて。もう、乳ボローン出して。
浜田:ちょっと。ええ!?
松本:凄いですよ、乳。もう寝てるフリしてたんですよ。ほなもうこうやって乳首を顔に。Tゾーンから攻めてくる。
浜田:うまいことやるなあ。
松本:(笑)手でパッて払ったら「イヤがんなや!」
浜田:おまえ「イヤがんなや!」言いたいだけやろ(笑)
でんでん虫の謎
浜田:(ハガキを読む)「♪でんでんむしむしかたつむり、という歌には実は10番まで歌詞があると聞きましたが、7番目の歌詞を教えてください」
松本:1番2番知ってますか?
浜田:1番はみんな知ってるよね? 2番はちょっとわからん…
松本:♪でんでんむしむしかたつむり、おまえの目玉はどこにある、ツノ出せヤリ出せ頭出せ。
浜田:2番を教えてください。
松本:あのー、結局ね、かたつむりの謎をね、解いていこうというテーマの歌なんですよ。
浜田:ああ、なるほど。
松本:1番は「おまえの目玉はどこにある」、2番がおまえの…、えー、あー。
浜田:考えるな。
松本:「おまえのおててはどこにある」
浜田:(笑)じゃあ、10番まであるのは、なにがどこにあんねんていうことを訊いてんねや。なるほどなるほど。ほな、7番目はなんなんですか?
松本:7番はね、たしか「おまえのマンションどこにある」
浜田:(笑)…あ、もう体の部位は終わってんねや。
松本:それはもう5番ぐらいで終わってる。
浜田:なるほどね。「おまえ、住んでるとこどこやねん」と。
松本:「前なんやあれ、渋谷区や言うてたけど、なんや変わる言うててあれ変わったんかいな」みたいなね。
浜田:そうなんや。
松本:「もう側まで来てんねん」言うて。
浜田:あ、電話してんのかい(笑)それやったら7番だけやなしに、最後10番はどうなるんやろって話になって来るがな。
松本:そりゃそうでしょうね。
浜田:10まである歌やから。
松本:そうです。
浜田:10番はどんなの?
松本:じゃあ順を追っていきましょう。
浜田:あ、教えてくれるの?
松本:教えますよ、そりゃ。
浜田:そのほうがわかりやすいわ。教えて。
松本:「おまえの目玉はどこにある」
浜田:まず1番ね。
松本:「ツノ出せ、ヤリ出せ、頭出せ」。で、「おまえのおててはどこにある」
浜田:2番ね。はい、いいですよ。
松本:3番ちょっと変わりますよ。
浜田:もう変わんの?
松本:この辺でちょっと変えたかったんでしょうね。
浜田:なるほど。3番。
松本:「おまえは何時にどこへ来る」
浜田:「おまえの」じゃないんや。もう「おまえは」なんや。
松本:(笑)「ツノ出せ、ヤリ出せ、頭出せ」
浜田:それはもうええねん。じゃあ4番。
松本:これがびっくりしますよ!
浜田:4番でもうびっくりするの?
松本:はい。4番ね、「でんでんむしむしかたつむり、おまえの目玉はどこにある」。もう一回いうんです!
浜田:なんやそれ。
松本:もう一回訊くんですよ。聞いてないから、まだ。おれもびっくりしたよ、4番見たとき。「目ぇ、またあ!?」
浜田:(笑)早よ、考えろや。
松本:(笑)
浜田:なあ。早よ考えろや。5番。戻んなよ、おまえ。
松本:5番。これもやらしいですよ。「でんでんむしむしかたつむり、おまえの口座はどこにある」
浜田:(笑)何をする気やの、口座訊いて。
松本:「三井、三菱、さくらなのかい」。もう完全になんかやる気ですよね。
浜田:やる気やな。6番。
松本:これを聞いたときに「あ! やられたな!」と思いました。「でんでんむしむしかたつむり、おまえの〇〇〇〇はどこにある」。マルマルマルマルですよ。
浜田:ほんまか? それ訊いといて次「おまえのマンションどこにある」っていうの? 行く気やろ!
松本:行く気ですよ。
浜田:やる気やんか。〇〇〇〇があって、次マンションどこにあるが7番。あと8、9、10や。ラスト3つ。
松本:そうですよ。これはちょっといい感じに。
浜田:ああ、そうなんや。1個ちょっとホッとさせるの? 教えて。
松本:「おまえの愛はどこにある」
浜田:(笑)なんやの、憎たらしいなあ。どうしたいねん。9番は。
松本:これね、びっくりしたよ。「でんでんむしむしかたつむり、おまえのルルララララルルラ」
浜田:わかれへんねん!
松本:「ハミングで!」って書いてある。びっくりしましたよ。
浜田:ほなまあ、そこはハミングにしといて。言うたって最後10番。
松本:言うたってここで終わらんと、終われないですからね。
浜田:10番教えたってよ。
松本:いいですか。「でんでんむしむしかたつむり」ここまでは、従来通りの趣を…
浜田:そら、全部そうや!
松本:びっくりしますよ。「でんでんむしむしかたつむり、フライ・アウェイ~」(笑)
浜田:なんやねん、それ!
松本:(笑)英語にしやがったんですよ。
浜田:……。
松本:しのいだんじゃないですか?
浜田:アハハハハハハ。
西川ヘレンの誕生日パーティー
浜田:(ハガキを読む)「吉本興業で最も盛大なパーティーと言われている西川ヘレンさんのお誕生日パーティーではどのようなことをするんですか?」
松本:4年ほど前に行きましたね。ヘレンが72ぐらいでした。
浜田:いや、怒られるで(笑)もうちょっと若いで。
松本:50歳ぐらいの時にね。
浜田:ああ、そうですか。どんなメンツ来てんの?
松本:そりゃもう、おまえぐらいちゃうかな、吉本で来てなかったの。
浜田:ウソつけや(笑)
松本:いやホンマ。おまえときん枝師匠ぐらいちゃう、来てなかったの。
浜田:アハハハハハハ。きん枝さんも要ったらええがな、それだったらもう。おれだけにしてくれ。よけいイヤや。
松本:あそこはでもやっぱり、家族総出で「どうもわざわざ」みたいな気持ちの強い人ですから。そりゃもう凄いですよ。逆にこっちがお祝いせなあかんのですけど、向こうの迎え方が凄いんでね。
浜田:ほう。
松本:新大阪からもう来てましたから。「着くでー」言うて新幹線がフワーって入ってたらもうヘレンが上半身裸で待ってましたから。
浜田:なんでやの(笑)裸の意味がわからんがな。なんで裸やの。
松本:凄かったですよ。あっちのがよっぽど「のぞみ」でしたよ。
浜田:だから意味がわからんて(笑)
松本:キーボーもずっとこんなんですよ(前のめりの姿勢)。新幹線がおでこにガン、ガン、ガン、ガン!
浜田:ちょっと下がったらええがな(笑)そっから家行くわけでしょ?
松本:西川さんの家、箕面ですから、きよしさんの車で。ヘレンは走ってきますけどね。ボンネット手ぇついて。
浜田:シークレット・サービスや(笑)誕生日パーティーはどういうことするのか聞きたいわけですよ。
松本:もう、世界の食べ物が全部ありますよ。凄いですよ。120畳ぐらいの寝室に。
浜田:寝室? リビングでええやないか。
松本:リビングは9畳なんですけど。たぶんベッド置くとこ間違うたんやない?
浜田:(笑)
松本:120畳ぐらいのとこに世界地図みたいのがあって、そこに料理が。
浜田:その国の。
松本:もういたるところに爪楊枝が刺さってますわね。
浜田:なんかショボいなあ(笑)
松本:ショボないよ、120畳のとこに世界各国のもんがあんねんで。
浜田:でも爪楊枝でしょ(笑)
松本:爪楊枝は1人1本までって決まってますけどね。だからあんまりギシギシやったら刺されへんようなってまいますから。ピンとした感じでいつもおらんと。中には固いもんがありますから。だから(西川きよしのモノマネで)「やらかいもんから食べて行ってくださいっ!」って。
浜田:食べもんはええわいな。パーティーやねんからなんかないの、他に催しとか?
松本:あれですね、格闘的なもんがありますよ。
浜田:ほう。
松本:ヘレン対毒サソリ。
浜田:(笑)
松本:「(西川きよしのモノマネで)それではヘレンに今日は、毒サソリと闘っていただきます!」
浜田:いやいや、ヘレンは観る側やろ(笑)
松本:(笑)
浜田:誕生日やろ。ゆっくりさせてやれ、ヘレンに(笑)
松本:いや、頑張りたいんですって。「嬉シイネェ、嬉シイネェ」。
浜田:アホや(笑)
松本:仕切りが取れたら、サソリがシューッ! 1回刺さったのに刺さってへんことにしてたな。
浜田:(笑)
松本:「(西川きよしで)ヘレンの優勝―っ!」。あれ? 1回刺さってたけどなぁ(笑)
浜田:(笑)お土産とかはないの?
松本:最後は基本的にキスですけどね。ヘレンの。マジの。
浜田:……(笑)
松本:「(西川きよしで)ヘレンに、マジのキスをしていただきますっ!」「ウチ、モウソンナン嫌ヤワア」。仕切り開いたらバッ!
浜田:ヘレンはどこにおるの? なんや仕切りって(笑)
松本:ヘレンは基本的に透明の箱の中にいますから。
浜田:(笑)
天才バカボン最終回の日
浜田:(ハガキを読む)「よく親は『子供は早く寝なさい』と言いますが、子供なのに夜遅くまで起きていると、いったいどんな弊害があるんですか?」
松本:まあそりゃ弊害だらけでしょう。
浜田:なんで?
松本:子供のためにも早く寝たほうがいいんですよ。
浜田:そらなんでですか?
松本:それは親の××××を見てしまうからですよ。
浜田:(笑)
松本:どう考えたってそうでしょ。
浜田:そうなん? 一間で住んでんのやったらともかく…
松本:僕ね、『天才バカボン』の最終回、知ってます? 日テレでやってたんですよ。土曜日の7時から7時半。
浜田:そやったっけ。
松本:おれがまだ小学校の1年生ぐらいですよ。でね、僕もうめっちゃ好きやったんですよ、僕も兄貴も。毎週見てたんです。で「バカボン一家がさようなら」のときなんです。
浜田:最終回ね。
松本:最終回ですよ。1話からずっと見てて、「バカボン一家がさようなら」は絶対に見たいじゃないですか!
浜田:そらそやな。
松本:ほなね、親父がね、「風呂行ってこい」って言うんですよ。
浜田:7時やそこらに?
松本:7時やそこらに! 「タカヒロと一緒に風呂行ってこい」。
浜田:(笑)
松本:うっそぉーん! 行くけど、終わってから、7時半から行ったらええやん。「今行け!」って。
浜田:うん(笑)
松本:ええっ!? なんで?? 今日に限って。「バカボン一家がさようなら」の日ですよ。
浜田:(笑)
松本:「イヤや! イヤや! 絶対見たいもん!!」言うて。当時ビデオもないしね。いや絶対見たいって兄貴と一緒に言うてたんですけど、兄貴はおれより3つぐらい上でしょ、兄貴のほうが空気読むの早かったと思うんですよ。
浜田:なるほど。
松本:一緒に言うてた兄貴が、「人志、もうええがな」。
浜田:兄貴大人やなあ(笑)
松本:兄貴背ぇ高いから上から、「もう、ええがな」。
浜田:(笑)
松本:あとはもうオカンだけや、おれとしたら。
浜田:「ええがな、人志がそう言うてんねんから」
松本:普通のオカンやったらそう言うやろ? 「行け言うたら行ったらええがな!!」ええーーっ!?
浜田:(笑)
松本:ほいで結局おれ、兄貴と風呂行ったんですよ。「バカボン一家がさようなら」見れなかったんですよ。
浜田:ふーん、そう。
松本:帰ってきたらね、結構仲ええ感じになってるわけですよ。あんなギスギスしてたのに。
浜田:アハハハハハハ。
元宇宙刑事の松っちゃん
浜田:(ハガキを読む)「元宇宙刑事の松本さんに質問です。地球の平和を守るというヒーローはたくさんいますが、それぞれのヒーローのテリトリー分けはどのようになってるんでしょうか?」。元宇宙刑事??
松本:1年半やってました。
浜田:短かっ。
松本:アホかおまえ、宇宙刑事1年半やってたいうたら、普通の警官40年やってるぐらいのことやで。どんだけ警察手帳分厚いと思ってんねん!
浜田:分厚いんかい。…じゃ、あなたの管轄はどこやったの?
松本:火星近辺ですね。火星近辺をこう(腕組みして見張る)なんか悪いやつおれへんかな、と。「おいーーっ!!」
浜田:(笑)「おいーーっ!!」って言うたんは、そいつはなにをしてたの?
松本:一方通行を入ろうとしたからですよ。
浜田:行けや、一通入ろうとしてんやったら行かんかい!
松本:警告、警告。密室殺人とかもいっぱいありましたよ。
浜田:どんな事件やったの。
松本:火星人があまりにもね、密室で殺されてるから、調べた結果、勝手に死んでたんですよ(笑)
浜田:事件ちゃうやん。
松本:それは、おれらが調べたからわかったことやんけ!
浜田:事件じゃないやん。事件じゃなかったって言うてよ。
松本:違うねん、密室でカギもぜんぶ閉まったとこでこうやって(苦悶のポーズで)死んでるから、絶対殺人やと思うじゃないですか。
浜田:最初はね。
松本:最初はね。火星人の生態がわかってなかったから。でも火星人て死ぬときは結局こうなんですよ。口紅で「Y」とか書いて死ぬから、ややこしい。
浜田:ややこしいな!
松本:Yって誰だ?? って。ほんなら、みんなそうなんです。
浜田:だから勝手に死んでたから事件じゃないって言うてんねん。
松本:おまえ……アホやな。
浜田:おまえや(笑)
松本:宇宙刑事にそんな口きいて済むと思ってんのか!
浜田:なんや宇宙刑事って、バカかおまえ!
松本:(笑)
浜田:なんや、火星でこうやってたって。
松本:おまえ、ほんとダメだぞ。
浜田:アホや(笑)
松本:宇宙刑事に眉間にシワ寄せて喋っただけでも,禁固400年やで、ホンマやったら。
浜田:(笑)
松本:「ああっ!?」とか言うたらもう、「ちょっと来い!!」。裁判もなんもあれへんで。
浜田:アハハハハハハ。そうですか(笑)
松本:1日、ムギチョコ3つやで。
浜田:腹減るわぁ。
松本:この腹減るのなんとかしてくれって、みんな言うてたで。「もう禁固何年でもええから、腹減ったんだけはたまらんわ」。
浜田:なんで辞めたん?
松本:あのー、相棒がね、木星人にやられたんですよ。それはなんかあの、売買があると聞いて、2人で行ったわけですよ、相棒と。フランス人でしたけどね。女のね。
浜田:ほう、ほう(笑)現場に踏み込んだ?
松本:踏み込みました。木星人がワーッいましたよ、400人ぐらい。
浜田:うわ、すごいな。2人で行ったん?
松本:2人ですよ。
浜田:400人やろ? こっち2人やろ? 相棒死んだんやろ? おまえも絶対死ぬって、それは。なんでおまえ死んでないの?
松本:すごい粗いんですよ、あいつらはやることが。
浜田:どうやって死んだの?
松本:角材でどつかれたんですよ(笑)バキーンどつかれて。ナスターシャが。
浜田:ナスターシャつていうの。
松本:ナスターシャ、乳ブリーン出して死にました。
浜田:なんで?
松本:チャック開いてたから。
浜田:開いてたんか。閉めていかんかい。
松本:(笑)
浜田:おまえらはなんか持ってないの?
松本:光線銃持ってますよ。
浜田:宇宙刑事やからな。光線銃あったら全部撃っていったらええがな。
松本:(腰のあたりの低い位置で)バーン、バーン、バーン。
浜田:なにしてんの?
松本:コンセント付いてるから。こう(胸の高さ)はできないんですよ、ピーン張ってまうから、ヒモが短くて。
浜田:言えや!「直して」言うたらええがな!
松本:言うてるよ。
浜田:操作しにくいから、言うて。
松本:言うてるけど、あいつら現場がわかってへんから!
浜田:あー、それはわかるわ。一回現場来いっちゅうねん。
松本:来いっちゅうねん、なんぼコード短かったらやりにくいか。
浜田:で、ナスターシャが角材で殴られたのいつや?
松本:あのー、宇宙船でフワーって着いて、グーンてドアが開いたら、バーンッですよ。「ナスターシャ!!」
浜田:残りあんたと400人や。
松本:おれと400人ですよ。
浜田:さあ、どうしよ。
松本:凄かったですよ。これをなんとかせんとあかんからね。まずこう、(一歩踏み出して)プチプチプチプチプチ。(もう一歩踏み出して)プチプチプチプチプチ。
浜田:……。
松本:これでもう200人死んでる。
浜田:……ん? 小っちゃいの?
松本:…まあ、こんなもん(2cmぐらい)ですかね。
浜田:いやいやいや(笑)グイーンてドア開いて角材で殴られたって。ナスターシャは?
松本:ナスターシャもこんなもんやで(笑)
浜田:(笑)なんやの、それ。
松本:おまえの勝手な想像やろ! おれと同じくらいやと思うのは。
浜田:宇宙刑事や、同僚や言うたやんけ!
松本:同僚で小っちゃかったらアカンのか!
浜田:乳ブリーン、言うたやないか!
松本:小っちゃかっても乳はブリーンなっとるがな!
菜摘と不倫
浜田:(ハガキを読む)「浜田さんの奥さんと5年前から不倫している松本さんにお聞きします。最近、浜田さんの奥さんとグアム旅行に行ったらしいですが、その旅行の話をぜひ聞かして下さい」
松本:まー、いつこのハガキが来るかなって思ってましたよ。
浜田:アハハハハハハ。
松本:まあ週刊女性然り、アサヒ芸能然り、いつスクープされるかと。
浜田:ドキドキしてたんや(笑)
松本:ドキドキしてたし、密に連絡は取り合ってたよ。
浜田:アハハハハハハ。
松本:「(電話する仕草)声小っちゃい、声小っちゃい、大丈夫やねんな? 大丈夫やねんな? 結局まとめると、大丈夫やねんな!?」(笑)
浜田:(笑)おまえ、それ自分の女とやってたんやろ。
松本:ちがうちがう(笑)正直、ガキのオープニング撮ってるときも電話はありましたよ。
浜田:ああ、そうですか。
松本:こっちでおまえを気にしながら「うわっ、旦那おんのに、これ大丈夫か、おまえ」
浜田:(笑)
松本:やらしい話、こういう危険な恋というか、危険な情事っていうのは人を燃えさすもんですよね。だからあんなにも「抱いて」って言ってしまったんですね。
浜田:アハハハハハハ。
松本:ほとんど「抱いて」しか言うてなかったからね(笑)「うるさいなおまえはもう! 黙っとけ! 何回言うねん!」
浜田:(笑)
ネアンデルタール人絶滅の理由
浜田:(ハガキを読む)「ネアンデルタール人が絶滅した理由を教えてください」。
松本:やっとまともな質問が来たわ。もうどうしょうかな思たわ。アホみたいなハガキばっか読みやがって。
浜田:すいません、ほんとに。
松本:ネアンデルタール人はほんっとに、馬鹿。
浜田:なるほど。
松本:ホント馬鹿ね、あれ。どうしょうもないアホやったね。滅びてもしょうがないと思うわ。
浜田:それぐらいアホやったと。たとえばどういうことですか。
松本:ほんとにアホで、ウンコしたらアカン、思てたんですよ。
浜田:ほう。
松本:アホでしょ? ウンコは悪魔の使いや、思てたんですって。
浜田:なるほど。
松本:だから、ずっとウンコ我慢してたんですよ。もう凄かったみたいですよ、長老なんてもう。丸太入れてたらしいからね。
浜田:長老て、そんな長く我慢できるもんかね。もうじいさんやろ。
松本:もう、鼻からもちょっと出てたぐらいの。グウーなって(尻を押さえて)歩幅も狭い狭い。「みんな集まれー!」言うても。グウー(尻を押さえて)。ウンコ出たらアカン思てるから。
浜田:そうか。
松本:犬がウンコしてたらごっつ見てますからね、うらやましくて。「ええなあ」言うてもうて「あっ」(口を押さえる)。「いま、『ええなあ』言うたか?」
浜田:それ誰?
松本:長老。「いま、『ええなあ』言うたか?『ええなあ』てどういうことや」。「こっち来い!」言うてバーン、バーン叩いて。長老またブリーン出そうになってグウー。それの繰り返しですよ(笑)
浜田:でもさあ、長い歴史があるやん。過去にやっぱりちびったやつもおるわけでしょ?
松本:そら、ありますよ。そうなったらもう、悪魔の使いをケツから出したということですから。もうどえらい目に遭いましたよ、それは。
浜田:そらそやろね。
松本:まずその、アナルが悪いってことになりますからね。
浜田:あ、そうなんや。
松本:で、もうみんなでアナルにパチンコ。パーン! パーン!「おまえが悪いんやない。おまえのアナルが悪いんや!」
浜田:それ誰?(笑)
松本:長老や(笑)「みんな、まあ待て。こいつが悪いんやないぞ。こいつのアナルが悪いんや! パチンコを持ってこい。かねてから隠しておいた、パチンコを持ってこい」
浜田:隠さんでええやないか(笑)その辺に置いといたらええがな。
松本:長老のパチンコの弾だけちょっとデカいからね。村人のやつはこんな小っちゃいやつや。ピチャーン、ピチャーン。ウッ、ウッ。「待て! ここらでわしの大玉だ。おまえが悪いんやない。おまえのアナルが悪いんや!」
浜田:さっきから言うてるがな(笑)
松本:それはそれは悲惨なことでした。あんまり食べないんですよね、だから。食べたら出てくるからね。
浜田:…違うねん、いま訊いてるのは、「なんで滅びたか?」を訊いてんねん。
松本:それはそうでしょ。そら滅びるでしょ、そんなもん。
浜田:なんで?
松本:まず、食べれないでしょ。
浜田:はい、はい。
松本:出来るだけ粗食にしないと、結局悪魔の使いがやって来るわけですから。
浜田:ちびってもうたらそんな目に遭うしな。
松本:だからみんな、出来るだけ質素に、歩幅も狭く。結局、子孫を増やしていくってことはどういうことですか? こっちの話でしょ(放送できない指の形をする)。
浜田:…ウンコ我慢しながらできる?
松本:それを言うてるんですよ! でも子孫の繁栄はしなあかんわけですよ。どうしますか、これ。
浜田:難しいなあ。
松本:ほんで生まれてきた赤ん坊は「オンギャー、オンギャー」言うて、ブリッて出ますからね。「おまえ今やったな! 赤ん坊とて許さぬぞ! かねてから隠しておいた、パチンコを持ってこい」
浜田:だからさあ、ちびるヤツしょっちゅうおるからさ、もうそこへ置いとこうよ(笑)隠しとかんでええがな。
松本:(笑)「おまえが悪いんやないぞ。おまえのアナルが悪いんや」「わしのは大玉だからちょっと我慢しろ」ほんでまたバーン! 子供にね。そんなもん繁栄できないでしょ?
浜田:それで死んでいったってことね。
松本:凄いですよ、もう最後はみんないたるところから出てたらしい、汚い話。
浜田:そら、そうなるか。出るとこはあんま聞きたくないな。それやったらもっと長老の話が聞きたい(笑)
松本:(笑)長老の話聞きたいですか? それなら言いますけど、実は長老はみんなに黙って、してたんです。
浜田:……。
トンボのノリツッコミ
浜田:(ハガキを読む)「人類史上最も進化を遂げた男、松本さんに質問です。動物は年月を重ねて進化するはずなのに、トンボはいつまでたっても指先でクルクル目を回せば捕れてしまうのはなぜですか?」
松本:この話はね、少し哀しい話になりますね。
浜田:マジすか。
松本:トンボっていうのは、ものすごいサービス精神なんですよ、あれ。
浜田:そうなんですか?
松本:ホンマはあんなもんで目が回ってるわけないですよ。あいつらは、昆虫の中でもものすごい芸達者っていうか、ノリがいいんですよ。だからね、あれはいわゆる、ノリツッコミなんですよ。トンボにしたらね。
浜田:どういうことやろ。
松本:カブトムシにこう指回したって、あいつらごっつノリ悪いですから、まあ言わば役者みたいな。トンボはね、芸人みたいなとこがあるんですよ。
浜田:なるほど。
松本:役者にこんなんしたってなんにもしてくれない。「なにやってんだよ」。「僕はねぇ…」って。
浜田:そらそうや。
松本:トンボっていうのは「あ、どーも!」っていう感じでこう来るわけですよ。だからこう指回されたら、「うわー、エラいことされてんなあ」と思いながらも…
浜田:「試されてるぅ」て(笑)
松本:(笑)ホンマはね、トンボにしたら、グルグルー、うわー、ドテーン、そんなアホなー、って言いたいんですよ。ものすごいサービス精神やから。でもそれを言う前に「あっ、捕まえた!」って言われてまうから。
浜田:あー、なるほど。
松本:「いや、ちがうがなちがうがな、乗ったんやがなー!」て、虫カゴではものすごい言うてるんですよ。
浜田:(笑)
松本:わかります? 哀しい話なんですよ。
浜田:その、ノリツッコミする前に捕ってしまうんや、人間が。
松本:だからもうちょっと待ってたら「いや、なんでやねん」みたいなことを、羽でフワーやるわけですよ。ホントはね。
浜田:知らんから、人間は。
松本:だからもう少し待ってあげて、と。笑いを最後まで見てあげて、と。おれは常に思うわけですよ。
浜田:なるほど、なるほど。それはよくわかりました。
松本:わかるでしょ。あれ「なんでやねん」て羽が4つこう来ますからね。
浜田:羽が4つも来るかぁ?
松本:来ます。
浜田:こっち2つでええやろ。
松本:4つ全部がピターッときますから。それぐらいのことをあいつらはしよう思てんのに、「捕ったー!」言われるから、「うわ、かなんなー、これー。ウケたからええけどもー」言うてますよね。いやウケてへんか(笑)
浜田:(笑)
30万の扇風機はなにが違う?
浜田:(ハガキを読む)「松本さんの家にある扇風機は30万もする高級なものらしいですが、一般の扇風機とどう違うんですか?」
松本:まあ、僕ぐらいになりますと、やっぱり扇風機も変わってきますわな。
浜田:扇風機で30万なんてあるんすか?
松本:30万ですね。オートクチュールですからね。
浜田:いや違うけど。
松本:(笑)
浜田:普通の扇風機とどう違うの?
松本:さあ、これを今日は聞いてもらおうと思って、いま手ぐすね引いておれは待っとるわけや。
浜田:おかしいやん、それ。
松本:(笑)
浜田:そんなとこで使う言葉ちゃうやん。いや、どう違うんですか?
松本:まず、首の振り方が違いますね。やっぱり30万も出しゃあその扇風機自体が多少の意志を持ってるんですよ。
浜田:そうなん。たとえばどういうこと?
松本:たとえば、コンセントを差してるとこありますよね。生きてる感じがありますから、こう回りながらちょっとだけコンセント見ますね。「ホンマにちゃんと差さってんのかな? うん、うん」ていうのがあってから、またこう戻って来ます。
浜田:でもそれはべつに、ほら…
松本:でもそれだけで30万払う気するか!?
浜田:そらしないですよ。
松本:せえへんやろ? まだあんねん。
浜田:そらそうやがな。そんなもんでべつに30万言われても。
松本:そうでしょ。たとえばおまえが浴びてるよな。おまえがスイッチ押したことを覚えとんねん。だからフワーいってから、「ホンマに涼しいですか?」って(顔を近づける)。だから4人ぐらいが押したときは「大丈夫すか?」「大丈夫すか?」「大丈夫すか?」。
浜田:いやいや、なにが「大丈夫」かわかれへん。
松本:(笑)
浜田:だから、今の説明じゃ30万出す気せえへん。よう買うたな。
松本:なんでやねん。めっちゃかわいいよ。トウモロコシ食べるで。
浜田:そんなんええ! ウソばっかり言わんといて!
松本:(笑)
冬にタンクトップを着るなら
浜田:(ハガキを読む)「日本タンクトップ連盟で書記係をしている松本さん、この時期タンクトップ1枚で出歩いていても人から「先走ってるなぁ」と思われない方法を教えてください。
松本:やらしくない言い方っていうのはありますよね。
浜田:言い方?
松本:女っていうのはなんやジェラシーとジェラシーのぶつかりみたいなとこあるでしょ? 男はね、わりとサラッとしてますけど。「あの娘、嫌ねえ」みたいな。ちょっとモテる女に嫉妬があったりとかね。「やらしい、男を誘ってる」みたいな。女に恨まれると怖いですから。だからね、タンクトップを着たときにちょっとしたことをつけ足してあげることでね、「あ、そんな悪い子じゃないなあ」って。
浜田:うん。
松本:たとえば、上着こう着ていって、喫茶店で待ち合わせしたときに、パッと脱ぐときに肩がボローン出るわけですよ。そんときに「ああ、もう困っちゃうわ、袖不足で」。
浜田:……。
松本:「イヤねぇ、袖不足って」みたいなね(笑)
浜田:……。
松本:そう言うことによって、「ああこの娘、親友になるきゃもしんない」
浜田:なに? なるきゃも?
松本:「一生の親友きゃも!」(笑)
松本と浜田の出会い
浜田:(ハガキを読む)「松本さんは少年時代、3度だけ気を失ったことがあると聞きましたが、どんな状況で気を失ったのか詳しく教えてください。
松本:まあはっきり言いまして、僕が小学校の1年生のときです。
浜田:なんでそんな小っちゃいときに。なんで気を失ったんですか?
松本:おまえを見たときに(笑)
浜田:なんでやねん(笑)
松本:ホントに、ビックリしたんですよ。
浜田:なんでおれを見てビックリしたの。
松本:だから、僕は普通の日本の小学校だと聞いてたから。
浜田:アハハハハハハ。
松本:何回も言ってるかもしれませんけど、パンタロンを…
浜田:ベルボトムのジーパンでしょ。
松本:いやそのベルボトムも半端じゃなかったんですよ。ウソやと思うかもしれませんけど、ウエストより裾が広かったんですよ。
浜田:そんなベルボトムあれへん(笑)
松本:そんでクリクリパーマで。
浜田:ちょっと待て、今の縦ロールやないか。
松本:縦ロールでしたよ。
浜田:こんな髪の毛長いのかおれは。
松本:縦ロールやったやんけ、ウソばっかつくな!
浜田:ちがうわ。
松本:ほんでなんか打楽器みたいなの持ってたよね?
浜田:おまえそれ、スナフキンと間違えてるやろ?
松本:(笑)いや、スナフキンはギターでしょ。ちがうねん、なんか打楽器みたいなの持ってたわ。なんかマリンバみたいな、ハープみたいな。
浜田:(笑)
松本:ビックリしたんですよ。そこで一回ファーッて気を失って。
浜田:なるほど。
松本:ほんで「松っつん! 松っつん!」て友だちがね。パッと目が覚めたんですけど、そいつが近づいてきたんですよ。近づいてきたときに2回目のファーッ。
浜田:ああ、それで2回目。
松本:これで2回目ですよ。ほんで起きたときにこの距離で笑ったんですよ、おまえが。これで3回目のファーッ。3発連続やったんです。
浜田:……。でもおれもびっくりしたで。だって、おまえが歩いてきたとき、「正露丸歩いてきた!」と思ったもん。
松本:……。
浜田:小っちゃいやん子供やから。ほんでな、真っっ黒やねん。
松本:正露丸は、1錠では歩かない。最低2錠です(笑)
浜田:(笑)
スピーカーの秘密
浜田:(ハガキを読む)「昔、家電メーカーの工場で組み立て作業のアルバイトをしていた松本さん、オーディオの音量ボリュームを最大にするといったいどうなるんですか?」
松本:やったことあります?
浜田:ないよ、そんなの。
松本:そうですよね。日本ていうのは住宅が密集してますから、近所迷惑なんで、やらないですよね。
浜田:やったことある?
松本:あります。スピーカーからね、オッサンが出てくるんですよ。
浜田:……。
松本:ごっつ怖いですよ。Rのほうからオッサン出てきますよ。「R」っていうTシャツ着たオッサンが。バーン!「出来るかぁ!!」
浜田:オッサンは中で何を?
松本:オッサンは中で頑張ってるんです。頑張ってて、かなりのところまで来たらだいぶイライラして来てるんですけど、オッサンは。ガーッ我慢してて、それでもまだ上げるもんやから、バーン!「出来るかぁ!!」
浜田:じゃあこっちのやつは?
松本:Lが、これやらしいんですよ。Lもバーン!出てくるんですけど、「まあまあまあまあ」。「L」のTシャツ着て。「まあまあ、やめときなはれ、手ぇ出したら負け、手ぇ出したら負け」って言うんですよ。あいつら仕組んでるんですよ、わざと。あの刑事の取り調べと一緒ですよ。
浜田:あ、そういうこと。
松本:それをもう2人でゴチョゴチョゴチョゴチョ言うんですよ。
浜田:最終的には戻ったわけでしょ?
松本:最終的には戻りますよ。でもまたなんか言うてくるんですよ、ときたま。
浜田:えっ、普通に聴いてて?
松本:怖いですよ、あれからというもの。普通に聴いてても網目から見てるからね。ごっつ怖いですよ。
浜田:オッサンてどれぐらいのオッサン?
松本:スピーカーよりちょっと大きいぐらいですね。
浜田:スピーカーよりちょっと大きいオッサンなんか、蹴ったらええんちゃうん。
松本:いゃ、なんかね、そういうことさせへんような威圧感みたいなもんがあるんですよ。ホント、気ぃつけてくださいね。あんたとこなんかステレオ大きいでしょ?
浜田:いや、大きくないよ。
松本:スピーカーが大きいとオッサンも大きいですからね。
浜田:スピーカーによんのかいな?
松本:あたりまえやがな! めっちゃでっかいスピーカーにオッサン小っちゃかったら、音出されへんがな。
浜田:え? それはなんかあるんちゃうの?
松本:オッサンあれやで。こうやって(ヘッドホンで)聴いてんねんで、CDを。知ってた?
浜田:知ってるわけないがな。
松本:アホやな、オッサンな、たとえばやな、ミスチル聴こうか、ほんなら。ミスチルのCD入れるとき見とんねんで。「わー、ミスチルかぁ」思て。ほんでここでミスチル聴いて、「出来るかな、ゴホッゴホッ」(笑)
浜田:アホか(笑)そこまでやってくれんのやったら許したれよ。
松本:(笑)
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