『M-1グランプリ2018』は昨年より放送時間を30分長くして、各出場者にほぼ全審査員がコメントをするという、審査員のコメントを重視した大会になりました。
昨年のマヂカルラブリーに対する上沼恵美子の酷評コメントも話題になりましたが、今年のM-1はその流れからなのか、他の審査員もいつにも増して辛口コメントが多い印象でした。
そして今年も上沼恵美子の審査コメントは、大会終了後も様々な形で話題になっています。
果たして上沼恵美子はなにを語っていたのか、『M-1グランプリ2018』での採点とコメントのすべてをノーカットで書き起こしました!
上沼恵美子はM-1グランプリでなんと言っていたのか
オープニング
今田:さあ、上沼さん、今年もこの季節がやってまいりましたね。
上沼:ほんとですねぇ。あのね、わたし初めて審査員をやらせていただいたときのグランプリが、サンドウィッチマンなんですよ。そのサンドウィッチマンの富澤さんが、審査員席にいるって、これ、生意気な感じがしますけど(笑)
今田:もう11年経ってますからね(笑)
上沼:やっぱり凄いんだと思います。
富澤:(ガッツポーズ)
上沼:人気ナンバーワン。頑張ったよ。ねえ。
敗者復活枠
今田:上沼さん、敗者復活のほうにはマヂカルラブリーも来てるんですけども(笑)去年の、憶えてますでしょうか?
上沼:(笑)あ、そうですねえ。
今田:もしかしたらこの、決勝に戻って来るかもわかりません。
上沼:あぁー…。ミキが来てほしい(笑)
今田:やめてください(笑)マヂカルラブリー見てますよ、今の。
敗者復活枠にミキが選ばれる
今田:さあ、この結果になりました。上沼さん、
上沼:嬉しい!(笑)でも、ちゃんと審査はしますよ。
今田:もちろん審査はね。
上沼:今日の舞台の出来ですよ。日頃の活躍なんて関係ないと思うんです。この緊張の中、そしてすごい方が全国でご覧になってる、その中でどれだけの日頃の力が発揮できるかですから。ミキを特別扱いなんて、まったくしません!!
今田:さんざんさっきまでやってましたけどね(笑)ここからはもう本選ですから。
上沼:そうです。
見取り図(88点)
今田:さあ、審査員のみなさんに訊いてみたいと思います。上沼さん、いかがでしたでしょう。
上沼:前半が、古いです。笑いが。私たちがやってた頃の、うん、懐かしい。後半でガッといきましたから。(前半も)後半からのあの調子でいってほしかったな、と思うの。惜しい。88は、ほんとはわたし86と思ってたんだけど、トップバッターだからちょっと、はい、色を付けさせていただきました。
見取り図盛山:2点もつけていただいてありがとうございます(笑)
上沼:でもほんとに、アガらないって凄い。
今田:どうです、緊張は?
盛山:めちゃめちゃ緊張してました、僕。
上沼:してなかった。
全員:(笑)
盛山:いえいえ、してたんです(笑)
リリー:してました、してました。
今田:上沼先生が言うてはんのや! 君らウソつくんやない! してませんよね、これっぽっちも。
上沼:見事でしたよ。
盛山:そんな思っていただけてありがたいです。
今田:ほんとにね。
スーパーマラドーナ(89点)
今田:さあ上沼さん、いかがでしたか。
上沼:ネタに入るときは、面白いなあ、期待できたわ。やってみよう、って言って。どんな展開になるのかなあと思ってもうウキウキしたの。
今田:はい。
上沼:だからアタマはもう、やった、田中がんばれ、って感じだったんだけど、もうムシャッとしたわ、悪いけど。後半になる、前のところ、わたしちょっと親しいから言わせてもらうけども。でも田中、ようしやべれるようになったな。
田中:おかげさまで、はい。
上沼:普通の漫才師になったやんか。
田中:そうですね。でもね、15年やってきたんですけど、漫才ってなんなのかよくわかん、なかて、なく〇×■※△(笑)
今田:もう出番終わってるから大丈夫、大丈夫(笑)
上沼:ちょっとネタが難しかった。はい。
今田:そうですねぇ、ちょっと、うますぎたのかもわからんね。サイコに見えてきましたから。
武智:(M-1ラストイヤーのスーマラとして)最後にやるネタじゃなかったですね(笑)
かまいたち(94点)
今田:上沼さん、いかがでしたか。
上沼:もう、達者ですね。プロやなあと思いました。いやみなさんプロなんですけども、やっぱりクオリティが高い、かまいたちは。上手い。
ジャルジャル(88点)
今田:さあ、上沼さん。いかがでしたでしょうか。
上沼:振らんといて…。
今田:来ました、「振らんといて」が(笑)
上沼:ジャルジャルのファンなんですが、ネタは嫌いや。
今田:このネタはあんまり、好きくない?
上沼:次回作るときに大変やと思うし。
今田:それも審査員のみなさんの考え方ですから。
上沼:ごめんね。
今田:いえいえ、とんでもないです。
ギャロップ(89点)
富澤:見てて非常に、おじさんの安心感みたいなのはあったんですけど、デザイナーとかあの辺も面白かったんですけど、なんか爆発はしなかったかな、という印象ですね。
今田:なるほど。さあ上沼さん、いかがでしたか。
上沼:もう、まったく同じ意見です。4分のネタではなかった。はい。なんか落ち着いて、寄席観に行って、これから15分楽しくなるんやろなっていう。惜しいなあ。ちょっと場所負けしたかな。そんな感じがしました。ごめんね。
(立川志らくが審査コメントでギャロップ林のハゲ頭をイジった後で)
上沼:ただ、自虐っていうのはあんまりウケない。自分を蔑むっていうのは、基本的にはウケないっていうことを、これだけのキャリアあったら知っとかなあかんわ。なにしとったんや、今まで。
全員:(笑)
今田:最後にめちゃくちゃ怒られたな(笑)
毛利:ラストイヤーでめちゃくちゃ怒られて終わるんですね、僕ら(笑)
今田:さっきまで最高の気分やったのになあ。じゃあ悪いけど、帰ってくれるかな(笑)
上沼:(手を叩きながら笑う)
ゆにばーす(84点)
(上沼恵美子のみ、なぜかMCからコメントを求められず)
ミキ(98点)
今田:さあ、上沼さん。98点!
上沼:なんかあの、べつに贔屓してるわけじゃないんですよ。
今田:はい。
上沼:でもフアンだな。
昂生:嬉しいです(笑)
今田:ギャロップの自虐っていうのと違って、お兄ちゃんのは突き抜けてる。
昂生:あ、嬉しい!
上沼:その、なんか力の差がある。わたしはフアンだな、ミキの。
昂生:「ファン」じゃなくて「フアン」ていうんですね(笑)
亜生:やめなさい!
今田:ギャロップの林君とはちゃうかった?
上沼:林君とはちがうねん。林君は暗いねん! あの、頭は明るいけど。あの、要するにお兄ちゃんの自虐は突き抜けて芸になってる。人徳がある。だから決勝に出てほしかった!
今田:大絶賛!
昂生:ええっ!? 人徳ないですけどねぇ、自分で言うのもなんですけども(笑)
上沼:あるのよ。
今田:いや、大絶賛よ。
亜生・昂生:ありがとうございます!
トム・ブラウン(86点)
今田:さあ、上沼さん、いかがでしたか。
上沼:もう大熱演。感動しました。ただ、ちょっとあの、未来のお笑いって感じかな。わたしには、年だからついていけないや。ごめんなさいね。でも面白かった。どんどん上がって行ったもん。やっぱり盛り上がるっていうのは力ですからね。だから凄いと思う。4分間のあいだ、ずっとでしたね。はい。これからだと思うよ。でもあたしは今日でいいや(笑)
今田:「今日でいいや」が(松本に続いて)2票入りましたけども(笑)
霜降り明星(97点)
今田:上沼さん、いかがでしたか。
上沼:上手いなあ。上手い! あの、本業を初めて見たの。こないだ番組出ていただいたけど。
今田:関西ではバラエティも結構出たりね。
上沼:はい。そのときも達者やったんですが、本業どうだろうと思ったんですが、びっくりした! やるね! (手を叩きながら)やったやったやった! よかったね。いやあ、ミキより好きかも(笑)
せいや・粗品:やった!
今田:これはどうやら『えみちゃんねる』決定ですね(笑)
和牛(98点)
今田:さあ上沼さん、98点、いかがでしたか。
上沼:あ、もう完璧でしょ。ゾンビになるかなれへんかだけでようあんな続けてね、出来たなと。この発想の、天才的なネタ。それともう落ち着いた、ベテランの域のしゃべくり。もう2作目聞きたいと絶対思いました。
今田:2本目が見たいと。
上沼:(上位3組に)入った? 入った? 入ったね! よかった!(笑)
今田:入りましたよ、入りました。もう上沼さんはすっかりミキのことは忘れています(笑)あれだけ言うてたミキのことを、これっぽっちも覚えていません。可哀相なミキ(笑)
最終決戦の前に
今田:さあ7名の審査員のみなさんには王者にふさわしいと思った1組に投票していただくわけですが、さあ上沼さん、ここからのこの1組を選ぶというのが大変なんですね。
上沼:難しいですね。流れでいくとなんかジャルジャルを低い点付けるとみなさん思ってらっしゃるでしょ、そんなことありませんよ。
今田:また次のネタですからね。
上沼:またあの、インドネシア、ネシアって言われたら嫌ですけど、そんなことないと思うんですよ。
今田:同じネタはやりません。大丈夫です。
上沼:だからみなさん、誤解のないようによろしくお願いしたいと思います。ジャルジャルのフアンがね、わたしのこと嫌うのもイヤなんで…。
今田:心配しないでください(笑)大丈夫です、大丈夫です。
エンディング
上沼恵美子は最終決戦で和牛に投票するが、1票差で霜降り明星に優勝が決まる。そのエンディングで。
今田:いやー、そして上沼さん。いかがでしたか。
上沼:もう最高でした。よかったね、霜降り。迷ったんだけどね。
引用元:『M-1グランプリ2018』2018年12月2日放送回